短期合格のコツ
合格可能圏内(50%)には、比較的短期間で到達できると思います。
これが、「行政書士試験は簡単だ」という一部の風潮がある原因です。
しかし、合格安全圏内(70~80%以上)を目指すと、かなりの学習が必要になります。
たとえば、5月から勉強を始めて半年で合格を狙う場合、合格確率は、以下のようなイメージです。
ポイントのひとつ目は、7月に合格可能圏(50%)に入ることです。
基本テキストを何となく一周しておく程度の学習で、50%に到達します。
おそらく7月頃から模試が始まると思いますが、まだしっかり学習していないのに180点を超えて自分でも驚く人がいると思います。
しかし、油断してはいけません。
その合格点は、たまたまです。まぐれです。
ポイントのふたつ目は、直前期(10~11月)です。
ここが最も大切な時期です。
ここで、一気に合格確率を上げる学習をします。
それは、徹底的な暗記です。
短期合格を目指す場合、学習した内容が長期記憶になる余裕がありません。
7~9月にかけても広範囲な暗記学習を行うのですが、覚えて1ヵ月もすれば頭から抜け落ちてしまいます。
なので、直前1ヵ月で、全範囲を徹底的に正確に暗記し、短期記憶で頭が膨らんだ状態で本試に臨むのが、短期合格を目指す場合の戦略になります。
1年、2年かけて合格を目指す方は、直前期は問題集や過去問でアウトプットの練習などをしているかもしれません。
なぜなら、彼らはすでに知識が頭に入っているからです。
しかし、短期合格を目指す場合は違います。
テキストや判例集、条文を使って、正確な知識をできるだけたくさん頭に入れて本番に臨む必要があります。
問題集のアウトプットで得られる知識は、散漫です。数も多くありません。
以上の考察から、私の考える短期合格を目指すコツは、次のとおりです。
あくまで一案です。
・7月までに、行政書士用の基本テキストで、何となく概要をつかんでおくこと
・10月までに、条文・判例を含め、論点全体を一度は暗記しておくこと(忘れてもよい)
・10月~11月で、全範囲を一気に正確に覚えきること