行政書士試験独学ブログ

行政書士試験に独学で挑む方のために

私の使用教材

私は、下記の教材を使って、法学知識ゼロから約7ヵ月の独学で合格しました。

記述抜きで196点、記述で約50点でした。

基礎法学・憲法行政法は満点でした。

30代半ばの社会人でしたが、仕事の合間の勉強で合格できました。

 

学習環境やバックグラウンドはみなさま各様だと思いますが、何かの参考になりましたら幸いです。

 

 

■基本テキスト

『うかる!行政書士総合テキスト』(伊藤塾日本経済新聞社

最初の3ヵ月ほどは、これをメインに独学していました。

しかし、最初のLEC模試(7月:188点)を受けてから、この教材ではそもそもの情報量が足りないかも…と思い、他のテキストに手を伸ばし始めました。

9月頃からは、このテキストを手に取る機会はほぼなかったと思います。

なお、付録の「ハンディ行政書士試験六法」は、最後の最後まで活用しました。持ち運びに便利で最高です。

行政書士試験用の六法は、これが最適だと考えています。

 

 

■追加基本テキスト

司法書士スタンダード合格テキスト(民法3冊)』(早稲田経営出版)

法学初心者だったので、『うかる!行政書士総合テキスト』では民法の説明が簡潔過ぎて、理解できない箇所が多かったです。

9月から使い始めた司法書士用の『スタンダード合格テキスト』は説明が具体的でわかりやすいので、これでようやく民法が分かり始めた気がします。

もちろん計3冊と大部なので、すべて学習しきることはできませんでした。

根抵当、親族法、遺言は捨てました。

それでも、この本が独学では最も効率的だと感じます。

 

司法書士スタンダード合格テキスト(商法・会社法)』(早稲田経営出版)

商法・会社法も、やはり『うかる!行政書士総合テキスト』では簡潔すぎて理解できませんでした。

やむを得ず選択したのがこのテキストです。

同シリーズの民法編と違って、こちらはなかなか頭に入ってきませんでした。

おそらく、会社法自体が、民法より暗記要素が強いためです。

直前期10月から機関・設立を何とか学習しきりましたが、株式や他のテーマは捨てました。

 

 

■補助教

『うかる!行政書士新・必修項目115』(伊藤塾日本経済新聞社

憲法民法地方自治法の整理が非常に有益でした。

また、行政事件訴訟法の準用関係も整理されていたのが助かりました。

ただし、この本の注意点としては、これはあくまでも情報の整理だということです。

つまり、この本を読んで「便利だ!」と思えるようになるには、一定程度学習が進んでいる必要があります。

まったく初学者の状態でこの本を読んでも、おそらくなにもわからないと思います。

憲法判例知識については、私はこの本をメインに学習しました。

 

『うかる!行政書士民法行政法解法スキル完全マスター』(伊藤塾日本経済新聞社

独学を始めた初期の頃、基本テキストだけだと何に着目して学習をしていけばわからない…という時期がありました。

その時期にこの本を読んで学習の際に着目すべきイントが分かったような気がします。

基本的テキストと平行して、最初の模試(7月:188点)までにこの本を一通り読み終えました。

各問題に対する正解が必ずしも明示されていないため、「で、結局答えは何なの!?」と思うことが最初はしばしばありました。

しかし、学習が進むにつれて、正解ではなく考え方が重要なのだと気づくようになりました。

試験の本番近くになっても、繰り返し読んで得るものが多い本だったと思います。

 

LEC模試のおみやげ教材

私はLECの模試を全6回すべて受けました。

その際、おみやげとして、テーマ別の小冊子教材(問題集)をもらえました。

これが非常に役に立ちました

特に、基本テキストでは穴ができやすい判例知識について、網羅的に学習できたと思います。

試験前日に「国家賠償責任・損失補償」のページを一気に学習したのですが、当日の得点に大きく影響した気がします。

予備校はこのほかにも効率的な教材を隠し持っているんだろうな…と思わせるものがありました。

 

『完全整理択一六法:行政法』(東京リーガルマインド

10月ごろの模擬試験の後(LECファイナル模試160点、不合格判定)、判例知識が決定的に不足していると感じたため、それを補うために使い始めました。

基本テキストでは触れられていないような重判例が網羅的に部分抜粋されています。

部分抜粋なので、必ずしも判旨を追いやすわけではありませんが、必要に応じてWebで補って学習していました。

 

 

■問題集

私はアウトプット練習が少なく、インプットのごり押しで合格しました。

使用した問題集や回数はごく少ないです。

 

『うかる!行政書士総合問題集』(伊藤塾日本経済新聞社

直前期11月に1回解き、間違えた問題だけもう一度復習しました。

アウトプットの練習としてはよい問題集ですが、やはりこれだけでは穴ができると思います。

 

『みんなが欲しかった!行政書士肢別問題集』(TAC出版)

6月ごろから使い始め、計4週ほどした気がします。

地方自治法の学習は『うかる!行政書士新・必修項目115』だけではやはり穴ができたので、この問題集を繰り返して穴をふさぎました。

この問題集のよいところは、解説が明瞭で分かりやすいところです。

基本テキストで学習した分野を、この問題集で知識を定着させる/補う、という使い方がよいと思います。

 

山本浩司のオートマ過去問(民法2冊)』(早稲田経営出版)

民法のアウトプットに使いました。

9月から2週ほどしたと思います。

同種の問題が連続していたり、解説が分かりやすかったりするので、民法の知識定着にはうってつけだと思います。

 

 

■過去問

実は、過去問は1年分も解かずに本試を迎えました。

模試を6回受けていたので、解く必要はないだろうと判断しました。

本当は5年分ほど解きたかったのですが、直前期は基本テキストの総読み返しに時間を割いたので、過去問にまで時間がまわりませんでした。

 

 

■模試

LECの模試を計6回受けました。

・到達度確認模試 x2

・全日本行政書士公開模試 x2

・ファイナル模試 x1

・厳選!直前ヤマ当て模試 x1

ファイナル模試が160点で不合格、その他は190点程度で合格判定でした。

直前期の10月半ばから、解き直しと、出題分野のテキスト復習をしました。

おそらく意図的だと思いますが、出題項目がバラけているので(特に行政法)、これに沿って出題分野のテキストを読み直すだけで、網羅的に復習できます。

また、模試はおみやげ(前述)がかなり強力でした。

 

 

■購入したが使わなかった教材

・『みんなが欲しかった!行政書士40字記述問題集』(TAC出版)

模試で記述式の傾向を何となく把握したので、この問題集はほぼ使いませんでした。

まったく苦手な方は、第一章「解法マニュアル」は一読してもいいかもしれません。記述する際に気を付けるべき点を知ることができます。

答案の作成方法に特に苦手意識がない方は、条文・判例・定義の暗記を意識しながら、基本テキストや法律を何度も読み返すのが、記述式対策の最良の方法だと思います。

 

・『体系別短答式過去問集:行政法』(早稲田経営出版)

司法試験用の問題集です。

行政法は完璧にしようと8月頃に購入したのですが、結局は解く時間がありませんでした。

行政書士試験の対策で、司法試験の問題も解けるじゃん!という自信を得たい方は、ぱらぱらと解いてみるのもいいかもしれません。

意外と解けます。

 

・『逐条テキスト1:憲法』(早稲田経営出版)

憲法判例知識を補おうと思い購入しましたが、手が回らず使いませんでした。

判例知識は、LEC模試のお土産や、『うかる!行政書士新・必修項目115』(日本経済新聞出版)のみの学習にとどめました。

 

・『逐条テキスト5:商法』(早稲田経営出版)

『うかる!行政書士総合テキスト』(伊藤塾日本経済新聞社)に付属の薄い六法には商法の条文が記載されていないため、それを補うために購入しました。

しかし、結局、一度も読みませんでした。

 

・『完全整理択一六法:民法』(LEC出版)

まったく使いませんでした。

行政書士試験レベルでは、『司法書士スタンダード合格テキスト(民法3冊)』(早稲田経営出版)で取り上げられている程度の条文知識で十分だと思います。

 

 

■六法

私は大部な六法を使いませんでした。

基本テキストに付属していた薄い六法を使いました。

それで十分だと思います。

大部な六法を買っても、使う機会はない気がします。