問題集の罠:「何周もやった!」という達成感
学習方法の好みは人それぞれです。
なので、以下に展開する私の持論が万人に当てはまるわけではありません。
私は、行政書士試験は問題集中心で学習すべきではないと考えています。
そうではなく、テキスト・条文・判例の暗記を中心にすべきだと考えています。
問題集はあくまで、知識を定着させる補助教材ととらえるべきです。
■問題集をベースに学習すべきではない
理由は、問題集だけではカバーできる知識に限りがあるからです。
行政書士試験の出題範囲は、かなり広範です。
それに対し、問題集の紙面は限られています。
もちろん、問題集には重要な問題が厳選して収録されています。
しかし、問題集の知識だけで、確実に合格点を超えられるという確信はあるでしょうか。
たとえば、下のような感じで本番で出題されれば、問題集だけでも十分合格できそうです。
しかし、絶対にこのような割合で出題されるのでしょうか。
もしかしたら、次のような感じで出題されるかもしれません。
そしたら、不合格になるのではないでしょうか。
私は肢別問題集を3週ほどやって完璧にして、8月頃の模試に臨んだのですが、その後で感じたのは、「全然載ってないやん!!」ということです。
知らない判例、出会ったことのない論点、読もうとしたこともない条文、そういったものがバンバン出題されます。
問題集を何周解いて完璧にしても、合格確率はそれほど上がらない、と感じました。
■出題範囲全体を学習すべき
確かに、問題集を使った学習は達成感があります。
何ページやった…、何周やった…
しかし、問題集は、出題範囲の一部の知識を定着させるために解くものです。
問題集から知識を得ようとしても、得られる知識には穴があり、散漫になります。
本当に合格確率を上げるには、出題範囲の知識を全体的に学習する必要があります。
そして、その知識は、問題集からではなく、テキストや実際の法令の条文から学ぶしかありません。